haraduka's diary

やる気が欲しい

工場見学(ナカシマグループ編)

次はナカシマグループです。
ナカシマプロペラとナカシマメディカルで話を聞いてきました。
この会社、ほんとに何でもやるらしく、昔だったら例えばネタで、扇風機、バーベキューセット、カレー鍋、表札とかやっていたらしい笑。ちなみに割とみんな売れたけど、カレー鍋だけはひとつも売れなかったんだとか。

ナカシマプロペラ

  • プロペラといっても、船舶用のプロペラのみをやっている。
  • プロペラは一枚一枚受注生産
  • ナカシマプロペラは日本では80%, 世界では30%のシェアを占める
  • 値段設定としては、競艇用のプロペラは2万ちょい。大きい物は数億円とか。
  • 最大で直径12mのものまで作ることができる
  • 道路で運べないほど大きい物は海岸沿いの工場で作っている。本社付近で作っているのは5mまで
  • 例えば競艇用のプロペラだったら羽の枚数は2枚である。一般的にプロペラは羽の枚数が少ないほど効率がよく速度を競う場合は羽が1,2枚になるが、馬力が欲しい場合は羽の枚数を増やす必要がある。また、羽の枚数が多いほうが騒音は少ない。
  • プロペラの素材は基本的には銅合金を使っている。
  • 鋳造、研削、研磨、検査をして出荷。
  • 鋳型は砂で作り、毎回壊して作りなおす。
  • 銅はあと10年足らずで消滅するおそれがあることが懸念されており、最近ではコンポジット、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使った開発が盛んに行われている。この場合は胴体と羽を分けてつくり、羽を胴体にはめ込む形。炭素繊維は弾性率が銅合金の4倍ほどであるため変形しやすく、強度は同じくらいで、比重は1/5ほどであり、減衰率が高いため騒音の発生が少ないという。
  • プロペラの先端にキャップをつけることで気泡の発生を抑えて効率7%くらい上げることができるらしい。

ナカシマメディカル

  • 人工関節を作っている会社
  • 鋳造、研削、研磨、検査という行程がプロペラと似ているため手をつけたらしい。
  • 人体に入るものなため、処理が大変で、高温で滅菌してパック詰めしなければならない
  • 基本的な素材はチタンであり、人体との親和性が高く良いらしいが、軟金属なため加工が難しい。また、ss400が40円/kgに対してチタンは6000円/kgと高価。
  • 人工関節は自分たちで値段設定ができないらしく、医療界で勝手にきめられてしまうので、いいものを作っても売れないのが現状。外資系の企業がほとんどのシェアを占めるが、やはり長年培ってきた信頼性などでは負けてしまう。新しい商品を作ることで目立つしかない。例えば、ビタミンEを配合して摩耗を減らした人工関節摺動部材など。
  • お客様の骨に合うかの型をいっぱい作るのだが、滅菌で超高温にするため、風通のプラスチックは使うことができない、そのため特殊な素材を使うのだが、10000円/kgだという。
  • 手術の際に一番難しいのは骨を切る作業であり、骨がしっかりキレイに切れるようにアシストする道具なども作っている。
  • 研磨にはバルク研磨という方法を使っていて、石のようなものを入れてかき回す。最後の仕上げはくるみの皮と一緒に混ぜるんだとか。