haraduka's diary

やる気が欲しい

工場見学(JFEスチール編)

次はJFEスチールです。
ここは製鉄工場で、東日本製鉄所、西日本製鉄所があり、その中でも、西日本製鉄所の倉敷地区に行ってきました。
新日鉄住金などには劣るものの、日本でも最大級の製鉄工場です。

  • 敷地面積は水島コンビナートの50%を占め、東京ドーム240個分の大きさ。ここは高梁川の年間23億トンの豊富な水量と、自然災害の少ない地域という特性、また、大きな港があるという最高の立地ゆえに成り立っています。
  • 鉄を1トンつくるのに水を100トンも要するほど水は製鉄にとって重要。
  • 製鉄の順番としては、高炉→転炉→二次精錬→連続鋳造→熱間冷間圧延という行程
  • 高炉ではまずオーストラリアから80%を輸入している鉄鉱石とコークスを混ぜて熱することで、5~8時間くらいで1500度くらいの銑鉄が出てくる。炭素が4%ほど含まれていて、脆い。
  • 転炉まではトーピードカーと呼ばれるラグビーボール状の形をした車で運ぶ。これがラグビーボール型なのは、トーピーを傾けた時にしっかりすべての銑鉄が釜に入るようにするため。残ってしまったらダメ。また、口が小さいため鉄が冷めにくい。
  • 鉄鉱石を運んでくる船は300m×50mくらいの大きさであり、大体120トンくらいの重さ。船の外装には赤と黒の境目があり、これを吃線と呼ぶ。この境目が貨物を満杯に積んでいるときの海面の高さであり、吃線が出てくるとだんだん荷物がなくなっていることがわかる。
  • 溶鉱炉一つ建てるのに200億円くらいかかる
  • 転炉では、上に浮いたスラグをかきとり、釜にスクラップと銑鉄を流しこんで酸素を吹き込み、炭素などを取り除く。
  • 二次精錬では真空を使って鉄を吸い上げ、循環させながら酸素などを吹き込むことによってムラをなくす。
  • 連続鋳造設備では型に流し込みながら固化させ、伸ばしてスラブやブルームとする。
  • 連続鋳造設備から熱間圧延までは無人列車で運ぶ。
  • 熱間圧延では最初の方は3つの大きなロールで少しずつ伸ばし、最後に連続7つのロールで圧延し、100mを2000mくらいまで引き伸ばす。出てくるときの速度は80km/hくらいになる。
  • ロールは摩耗するため定期的に交換する。その際、回転する皿のようなところに新しいロールと古いロールを載せ、回転させて自動で交換している。めっちゃ効率があがったらしい。